社会福祉法人釧路愛育協会

理事長あいさつ

はじめに

 平素より当法人の運営につきましては、関係各位の皆様からのご理解、ご支援を賜り、厚くお礼申し上げます
当法人は、大正時代(1924年頃)から地域を支え続け、現在は釧路市内で唯一、高齢・障がい・児童の3分野で社会福祉事業を経営しています。
その歴史について顧みますと、法人の前身である通称「情けの宿」が高齢者支援のはじまりとなり、障がい児・者支援、子どもと子育て家庭の支援を展開して、今日に至っています。法人の礎を築いた内田 悟(初代理事長)は、昭和2(1927)年に「情けの宿」を拡充させ「釧路養老園」を創設。その後、地域ニーズの変容に伴って組織を変更し、昭和27(1952)年には、「財団法人釧路養老園」として認可をうけました。
その後、子息である実氏と守氏がその福祉に対する情熱を引継ぎ、昭和38(1963)年に釧根地区では初の「知的障がい児入所施設ひかり学園」を開設し、その翌年、「養老園」を「養護老人ホーム長生園」に、法人名を現在の「社会福祉法人釧路愛育協会」と改称したのです。

ノーマライゼーションと子育て支援

 さらに知的障がい者の施設建設のニーズに応えるため、昭和45(1975)年「障がい者支援施設鶴が丘学園」を開設、昭和54(1979)年には、子育て支援ニーズの高まりから、「かしわ保育園(認定こども園)」を開設します。 その後、社会福祉基礎構造改革のなか、社会福祉法の改正で措置制度から利用契約制度に移行し、入所施設から地域移行への促進がはじまりグループホームを開設していきます。平成20(2008)年には年齢超過児に対応するため、45年間続けてきた「ひかり学園」の歴史に幕を降ろし、「多機能型ひかり自立支援センター」を立ち上げました。
さらに、平成22(2010)年には、釧路市の保育園アウトソーシング(公立民営化)をうけ、あいこう保育園(認定こども園)を開設しました。

新園舎へ、そしてこれから

 そして、かねてから進めていた「養護老人ホーム長生園老朽移転改築および特別養護老人ホーム武佐の里新設計画」の建設工事が、令和4(2022)年3月19日に竣工となり記念式典を挙行後、道東一とも言われている新園舎で、4月1日に事業を開始する運びとなりました。これ偏に、北海道、釧路市はじめ多くの関係機関、そして、地域住民の皆様の絶大なるご理解とご支援の賜物と、深く感謝の意を表したいと存じます。

 このように釧路愛育協会の長い歴史は、私たち法人職員にとって、誇りに思うべき多くの先達たちの、まさに、血と汗の結晶から成り立っているのです。
私たち職員は、これから先もこの法人を支えてきてくれた先達たちの期待に応えられるよう、今、実践している福祉のさらなる高みを目指し、それぞれの「時・処・位」において衒うことなく、誠心誠意、子どもたち、利用者さん一人ひとりに寄り添いながら、研鑽し続けていきたいと強く願っています。
その実践こそが、わが愛する釧路の福祉の向上につながっていくことと信じているからです。


社会福祉法人 釧路愛育協会 理事長 和田 敏幸